クナ族の種族については様々な説があります。
初期のモラ研究で著名な檜枝茂信先生は、「マヤの流れをくむアメリカ・インディオの一種か、また東洋から流れついた民族か。一説にはアラブ系、メソポタミア系の人種ではないかともいわれている。カリブ海にすみながら、カリビアンとはまったく異なり、どこかしら東洋的な風貌さえもつ謎のインディオである。」とその著書「MOLA モラ・サンブラスの芸術」で述べています。
また、モラ作家の前田佳子先生は、ご自身の著書で、「海沿いに住む南米カリブ部族の子孫であるという説もある一方で、東南アジアからやってきたとする説もあります。日本人よりやや小さく、その顔立ちはモンゴル人種とよく似ています。」と述べています。
さらに、モラ作家の小林早苗先生も、著書の中で、「クナ族の文化は、東南アジアを起源に6000年の歴史があると信じる一部人類学者もいること、クナ族はピグミー族に次いで世界でも2番目に小さな人たちで、身体的な特徴はカリブ海の他の種族とは明らかに違う。」という2点を述べています。
これらのことから、クナ族は東洋系の種族であると推測ができます。
特にクナ女性の中には、日本人にもこんな顔した人いるなあと思える人もいます。
私がクナ族に親しみを感じることができるのも、ひょっとしたら、同じ民族としてのつながりがあると無意識のうちに感じているからかもしれません。
それから、小林先生は、クナ族には4つのグループがあると述べられています。
下の図は、クナ族が住む地域を表した図を表したものです。
その4つのグループは次の箇所に住み分けられます。
①サン・ブラス諸島に住むクナ族
②ダリエンのジャングルに住むクナ族
③バヤノ川(パナマ湾に流れ込む)地区に住むクナ族
④コロンビアに住むクナ族
クナ族の住む地域として代表的なのは、サン・ブラス諸島である。
出典:「クナヤラ諸島」をもとに加筆(パナマ・コロンビアに住むクナ族) |
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